ボランティアとプロボノの違いについて解説してみた

ボランティアとプロボノ

報酬を受けずに他人のために仕事・作業をすることといえば、真っ先にボランティア活動が思い浮かびます。しかし、ボランティア活動とは別の形でも、無報酬の活動を行うことができるのです。このような活動のことはプロボノと呼ばれ、次第に注目を集めるようになってきました。

 

プロボノとはラテン語のpro bono,publicoの略で日本語に直訳すると「公共善のため」という意味で、様々な分野の職業で培ってきたスキルや知識を活かしてボランティアで社会貢献を行うというモノです。諸外国では、週に一定期間無償で社会貢献活動をすることが推奨されています。

 

ボランティア活動があるのだから、わざわざ別の活動をする必要はないのではないかと思われがちですが、ボランティア活動とプロボノとの間には明確な違いがあります。そのため、別の活動として存在する意義は大きいのです。

ボランティアとプロボノの違い

ボランティア活動は単に無報酬で働くものに過ぎず、特別な知識やスキルを持たない一般人でも気軽に参加することができます。実際に、大学生をはじめとした若者が積極的にボランティア活動に従事しているのです。

 

しかし、プロボノは誰でも参加できる活動ではありません。プロボノというのは専門的な知識・スキルを活かして仕事をする活動を指すため、例えば、法律の専門家である弁護士が、積極的にプロボノ活動を推進しています。このことからも分かるように、各自が持っているスキル・専門知識を上手に活かしながら働くのがプロボノなのです。弁護士などの士業に限られず、マネジメントに携わる人々やクリエティブ関係の仕事をしている人々も、自分が持っているスキルを活かすためにプロボノ活動を行っています。

 

元々は弁護士資格を持つ者が本業とは別にボランティアで、公益のために無料で法律相談や弁護士活動を行っていたのが始まりでしたが、昨今の日本では自身が持つスキルや知識を活かして副業を行い、ボランティアベースの無報酬の活動はもちろんのこと、社会貢献といくらかの収益を得ることを両立する行為も含めた広義の意味でプロボノという言葉が使われています。

プロボノの今後

プロボノに興味を持つ人は増えていて、将来的な副業・仕事に活かしていこうとする動きが目立ってきました。ここ数年でプロボノ団体と呼ばれているNPO法人や任意団体などが次々と立ち上がり、プロの経営コンサルタント集団が副業としてコンサルティング業務を行う団体をはじめ、新規事業の起業を行いたい個人や団体に対して各分野の専門的な知見から適切なアドバイスを与える社会人によるインキュベーションセンターを主催している団体もあります。

 

また、本業を持つ社会人が休日などの空いている時間を使って他のNPOをサポートする団体や、プロジェクトの提案に対してソリューションとなるノウハウを持った各分野のプロフェッショナルが支援をしてくれる団体、普段は学校の教師や塾の講師をしている者が無償で子供向けの塾を開催するなど多岐にわたります。

 

プロボノ団体が提供しているサービスの利用者は、無償あるいは比較的安価にプロフェッショナルなサービスを利用できるのと同時に、スキルや知識を提供する側は社会貢献をやりがいを持って行えるのに加え、そこで新たな学びがあれば、それを自身の能力アップや本業へフィードバックさせて相乗効果を得るなどさまざまなメリットがあります。そのようなプロボノによる活動は政府が進める働き方改革と併せて社会人の新たな在り方として大きな注目を集めています